この投稿は、PowerShell Advent CalendarならびにOffice365 Advent Calendarに参加しています。
Office365の管理では、色々なところでPowerShellが活躍します。それは、Small Business向けのプランであるOffice 365 プランP1においても同様です。Office365の設定は基本的にコントロールパネル(ブラウザ)から行うか、さもなくばPowerShellから行う形になります。
ただ、ブラウザから設定できることは比較的少なく、かなりの数PowerShellを使わないと設定ができないというケースが発生します。例えば、メール(Exchange)で以下のような設定をするケースの場合です。
- あるメールアドレスを全社のグローバルアドレス一覧に表示しないようにしたい
- AD上に無いカスタムの拡張属性を使用して、社員の詳細属性(雇用形態や休職者区分)を設定したい
- 複数メールアドレスを持ったユーザーの返信において利用するメールアドレスを変更したい
- 不要なプロトコル(IMAP、POP、MAPI、OWA)を無効化したい
- OWA上から添付ファイルを開いたりIMを利用したりすることを無効化したい
- あるメールアドレス(例えば非常勤役員や休職者)に特定の送信者以外からメールを送付できないようにしたい
- 他のユーザーのメールアドレスでメールが送信できるようにしたい(送信者アクセス権・代理人アクセス権の設定)
- 頻繁に変わるADの属性を元にした配布グループを作成したい(勤務地が東京本社のグループ、全組合員グループなど)
- 社用車やプロジェクターなどを施設予約で利用したい(備品用メールボックスの作成・管理)
- 複数ユーザーで1つのメールボックスを利用したい(共有メールボックスの作成・管理)
- 出向中など、メールアドレスのみでメールボックスが外部のユーザーを作成したい(メールユーザーの作成・管理)
Exchangeをしっかり活用しようと思うとPowerShellが必要になりますが、小規模なユーザーにPowerShellは少し障壁が高いという話は確かによく耳にします。
ところで、現在カスタマプレビューを行っている次期Office365では、Exchange 2013がベースとなっています。Exchange2010の時と比較して、かなりコントロールパネルから設定可能な項目が増えました。また、現在案が公開されているサービスディスクリプションでは、Small BusinessプランでのPowerShellによるOffice365の管理は「可能だが非推奨」となっています。
実は、上で一覧で書いた項目についてはPowerShellを使用しなくても全てコントロールパネルから設定できるようになりました。(少なくとも、現在のプレビュー時点では)
ただ、これはPowerShellが不要になるという訳では無く、今後も多くの件数を同時に行う場合や定型処理やバッチ的に処理する場合など、PowerShellが活躍することになると思います。