ExchangeOnlineの最大送受信サイズ

Exchange Onlineですが、サービス説明書によると送受信するメールの最大サイズは現在25MBとなっています。

ちなみに、この値ですが、βテストが終わってGAを迎える際、英語版のドキュメントのみ一時的に35MBに変わっておりました。(現在は25MBに戻っています)

ただ、PowerShellで調べてみると、現在最大送信サイズ=35MB、最大受信サイズ=36MBと設定されています。(以下でadminとtestuseroneが送受信20MBな理由は後述します。)

MicrosoftにSRで確認したところ、サービス説明書の値が正しく、誤っている物は今後(時期は未定だが)修正していく予定とのこと。

今回、送受信できるサイズについて色々調べていく中で、設定されている値について何となく自分的に納得できる理由が見つかりましたので紹介します。

まず、このサイズ通りに本当に送受信が可能かどうかを見てみます。Outlook2010を利用して、①自分宛 ②同テナント内の別ユーザ宛 ③他テナント宛てのユーザに送ってみます。

①自分 ②テナント内 ③テナント外
Outlook2010 25MB添付
Outlook2010 34.5MB添付 ×(FOPEでNDR)
Thunderbird 34.5MB添付 ×(送信エラー) ×(送信エラー) ×(送信エラー)

Outlook2010(MAPI)では、添付ファイルをエンコーディングしない形で送信をするので、34.5MBの添付ファイルを付けても送受信が可能です。

ただし、自テナント外に送信をしようとした場合、Exchange外部のFOPE(アンチスパム)に送信されますが、ここでエンコードされて35MBを突破してNGになるようです。

Thunderbird(IMAP/SMTP)の場合は、そもそもExchangeに接続しに行く際に自力でエンコーディングして飛ばしてきます(というか、MUAとしてはこちらの動作の方が一般的)ので、送信を試行した段階でエラーが出ます。

エンコード後35MBなので、エンコードで増える分(約+35%)を考えると、25.9MBくらいが閾値になりそうです。試しに30MBから1MBずつ添付ファイルのサイズを減らして行ったところ、26MBの添付ファイルは送信できず、25MBのファイルは送信できました。

という訳で、きっとサービス仕様としては明示してないですが、エンコード後でも25MBを確保できるように今の設定にしているのだと思われます。

ちなみに、受信サイズが+1MBされているのは、送信不可の際のエラーを受信できるようにするためでしょう。

さて、一番最初に出ていたadminとかtestuseroneというユーザーがなぜか送受信サイズが20MBになっています。これはどんなアカウントかというと、
 「βテスト当初からメールボックスが作成されていたアカウント」
言わば率先して人柱になってくれていたユーザーであり、通常は情報システム部などのアカウントがこれになっている事が多いと思います。

メールボックスを消して再作成(削除済みメールボックスの復活)すれば、新しい送受信サイズでデプロイされますが、半年分のメールを一度消すという行為と作成・再作成の間の受信のタイムラグでメールロストしてしまう可能性を考えると結構しびれますよね。

また、フェデレーションアカウントの場合は通常だとメールボックスの復活の対応も出来ないので、八方ふさがりになってしまいます。(SRを上げても送受信サイズの変更はサービスに至っていないと言われます。)

ということで、フェデレーションアカウントの場合の対応は次回以降の宿題ということで…

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