急な休暇が入った場合や会議室だけおさえて欲しいと頼まれた場合など、他の人や会議室メールボックスのカレンダーに予定を書きたいケースがあります。
こういったケースでは色々と皆さん工夫されて運用されているようなのですが、今回は私がやってる方法について書きたいと思います。
編集者の権限を他のユーザーに一般的に与えているような組織であれば勿論問題無いですが、デフォルト設定だと直接のカレンダーアイテムの作成はできません。
仕方ないので、会議開催通知をとして自分を含めた会議を作成します。
ただ、こうすると自分にも予定が入ってしまいます。とはいえ、自分の予定を削除しようとすると、相手先にも会議のキャンセル通知が行ってしまい、最終的な予定表の見た目はCanceled: と入ってしまいます。これだと折角入れたのにあまり意味が無いですよね。
そもそも、これは「会議」という予定表アイテムの以下の様な特性によります。
- 会議にはそれぞれ開催者が設定される
- 開催者以外の参加者は会議アイテムのコピーのみを保持する
- 開催者以外の参加者は仮の予定として予定が作成され、「承諾→正規の予定に」「辞退→削除」となる。
- 会議室はデフォルトでは当該時間に予定が入っていない場合、自動的に承諾処理が実施される
- 開催者は予定時間や場所を変更したり、参加者を変更、会議の削除をしたりできる
- 開催者が会議を削除した場合、参加者全員の予定がキャンセルされる
- それぞれの開催通知、変更通知、キャンセル通知はメールとして流れる
今回は、この辺のところを上手く悪用利用して、相手だけに予定を入れてみたいと思います。
まず、これを実施するには自分の他に1人協力者が必要です。今回は、例えばユーザーBの予定を入れる際に、隣の席のCさんに手伝って貰うことを想定します。
まずは、先ほどのようにサッカー観戦で休んでるユーザーBに会議開催通知を送って仮の予定を作成します。
その後、ユーザーCに一時的にすべてのアイテムに対しての削除権限を付与します。
そして、ユーザーCに頼んで自分の入れたその予定を削除して貰います。Outlook 2010だと右クリックで削除ができた記憶があるのですが、2013だと右クリックからは会議キャンセル通知の(代理送信の)作成に推移してしまうため、Shift+DELキーを押してアイテムを完全削除します。これで、ユーザーAの予定表アイテムが削除されました。
ユーザーAのOutlookに戻って予定表を見てみると、ユーザーBの予定は残っているのに、ユーザーAの予定表からはアイテムが削除されているのが分かると思います。
簡単な流れは以下の通りです。(確認ができたら、付与した削除権限は元に戻しておきましょう。)
感覚的に正規な動作では無い気がするので、Outlookへの更新プログラムの適用などで将来的に出来なくなってしまうかもしれませんが、比較的リーズナブルな手順なのでよろしければお試し頂ければと思います。