Exchange Server 2013 / 2016の累積更新プログラム(CU)を初めとする更新プログラムの適用においては、インストール開始時にExchange関連のサービスが停止されるのみならず、自動起動の状態が「無効」として設定されます。
これにより、インストール中に故障が発生してOS再起動した場合などにおいても、更新が中途半端になされた状態でExchange Serverが立ち上がって全体の動作に悪影響を及ぼすなどの事が無いように設計されております。
反面、これも万能ではなく、意図せずサービスが無効化された状態のままインストーラーが終了(しかも再開ができない)してしまうケースが比較的に多く存在します。再現性は無いのですが、以下私が遭遇したケースです。
- インストーラーが異常終了してしまった
- 途中でハードウェア障害でOSが再起動した
- 厳密な名前の検証を無効化せずに中間更新プログラム(IU)を適用した
- SCCM経由で他の更新プログラムと一緒にExchangeの更新プログラムをインストールした
正常に動作しているサーバーのサービスの状態と見比べながら戻すのが一番単純な方法ですが、特に時間に追われているメンテナンス作業などの場合は途方に暮れることになってしまいます。
こうしたケースにおいて覚えておいた方が良いコマンドがあるので紹介します。
① PowerShellを管理者モードで開く
② インストールディレクトリのBin(C:\Program Files\Microsoft\Exchange Server\V15\Bin)に移動
③ .\ServiceControl.ps1 AfterPatch
更新プログラム適用の処理において、実際にはどういった処理がされているかは C:\ExchangeSetupLogs\ExchangeSetup.log にも詳細が記録されておりますので、そちらを参考にしても良いかと思います。