Office 365 Enterpriseの独自ドメイン

前回のOffice 365 Midsize Businessに引き続き、今回はOffice 365 Enterpriseにおける独自ドメインについて書きたいと思います。

すいません、最初に言っておきます。この記事を投稿した時点ではMidsize Businessとの違いが見つけられませんでした。(今後変更になるかもしれないので、一応エントリーは分けて作成しておきます)

ドメイン関係のメニューなので、[ドメイン]メニューを開き、[ドメインの追加]を選択します。
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Enterpriseのドメインの確認プロセスは、以下の3つのプロセスです。

  1. ドメイン名の確認
  2. 独自ドメイン名を持つユーザーの作成
  3. ドメインの目的の設定とDNSレコードのチェック

まずはドメインの確認を行います。ドメイン名を入力すると
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そして、ここで出力された物をDNSサーバーに登録します。
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DNSキャッシュのせいで少し時間が掛かる可能性が有りますが、これでドメインの所有確認が完了します。
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続いてはこの独自ドメイン名を持つユーザーを追加するという工程ですが、これは後からでも追加できますので、特に追加せずに次に進みたいと思います。
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最後に、独自ドメインを利用する上でのDNSのチェックです。以前はこの部分は後からトラブルシュートで実施することができましたが、今回からはウィザード中で実施する必要があるようです。

まずはドメインの用途を「Exchange Online」「Lync Online」「SharePoint Online」で選択します。デフォルトでは、Exchange OnlineとLync Onlineのチェックが付いていますが、SharePointのみ排他利用なので、チェックを入れる場合(サイト名として利用する場合)はExchange,Lyncでは利用できません。

ここでLyncのチェックを外したとしてもログオン用のIDとしてその独自ドメインを利用した場合、そのユーザーにLyncのサブスクリプションを付与するとその独自ドメインのSIPアドレスを持つアカウントがLyncで作成されてしまうので、あまり意味は持たないのかもしれません。

独自ドメイン名自体をExchange,Lyncにして、wwwなどのサブドメインを作成してそちらをSharePoint Onlineで利用されるというパターンが多いようです。
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ここで表示されたレコードをDNSサーバーの方に設定させて、チェックが通ればこの工程は終了です。ちなみにここのチェックが完了していなくても、設定自体は完了しているのでOffice365は問題なく利用できます。特にSRVレコードが作成できない場合や、他のメール配信サーバーがあってSPFのTXTレコードの値をカスタマイズしている場合など、無視して利用する形になります。
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ついでなので、PowerShellからドメインを追加する場合の手順について記載します。

ドメインの追加には、Windows PowerShell 用 Microsoft Online Services モジュールを立ち上げてOffice 365に接続後、New-MsolDomainコマンドレットを実行します。ドメイン認証用コードの取得はGet-MsolDomainVerificationDnsです。
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確認はConfirm-MsolDomainコマンドレットで行います。エラーが出ない場合は成功です。画面の表示は変わりませんが、Get-MsolDomainでのStatusがUnverifiedからVerifiedに変わります。
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また、最初に追加されたドメインの場合はそのテナントの既定のドメインにするという設定に自動的になりますので、そちらも必要に応じて修正します。

New-MsolDomain -Name ドメイン名
Get-MsolDomainVerificationDns -Mode DnsTxtRecord -DomainName ドメイン名
Confirm-MsolDomain -DomainName ドメイン名
Set-MsolDomain -Name ドメイン名 -IsDefault

1点だけ異なるのが、デフォルト状態でのドメインの用途がGUIから追加した場合はExchange OnlineとLync Onlineにチェックが入っていますが、PowerShellから作成した場合は用途に何も設定されていません。

このままだと、作成するDNSレコードの詳細などが分からないので[ドメイン]メニューから[DNS設定の表示]を開き、[ドメインの目的を変更する]でGUIのSTEP3のメニューを手動実行しましょう。

また、これは少し原因が分からないのですが、Confirm-MsolDomain コマンドレットで認証を行った場合、GUIの設定画面のSTEP1の最後の部分がエラーが出て完了できません。前述の通り、ドメインの認証さえ終わっていれば(GUIの場合DNS設定の表示が出せる状態、PowerShellの場合はGet-MsolDomainの値がVerifiedになっている状態)「セットアップが進行中です」のステータスのドメインでも問題なく利用できますが、少し気持ち悪いですね。

Office 365 Midsize Businessの独自ドメイン

2月より新たに提供開始された1-250名規模の企業向けのプラン、Office 365 Midsize Businessにおける独自ドメインの使用について紹介したいと思います。

Midsize Businessのメニュー体系は、プランEとほぼ同じです。独自ドメインの追加は[ドメイン]メニューの[ドメインの追加]から実施します。
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Small Business Premiumが5ステップだったのに対して、こちらはDNSサーバをユーザー側で用意する分、手順が3ステップとかなり簡単になっています。

  1. ドメイン名の確認
  2. 独自ドメイン名を持つユーザーの作成
  3. ドメインの目的の設定とDNSレコードのチェック

まずは、追加したい独自ドメイン名を入力します。
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手順の中では主要レジストラの手順が紹介されていますが、日本の場合は[一般的な手順]を読むと良いでしょう。
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既存のDNSサーバに指定されたTXTレコードを記載します。ちなみに、このゾーンは試験用に作ったドメインということでデフォルトのTTL(最初の行)が300秒に設定されてますが、通常は3600(1時間)とか86400(1日)とかが多いと思うので、その場合はレコード毎のTTLを少し落として設定しても良いですね。(後でSPFとして利用されるTXTレコードの設定値をチェックする工程があるので、そこでの確認時間短縮のため)
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最初のうちは以前の値がキャッシュされていたり、セカンダリDNS側への伝搬が完了していなかったりするので認証されなかったりしますが、キャッシュがクリアされ次第認証されます。(以前にTXTレコードが1つも無かった場合は、”そんなレコードは無い”という情報が他のDNSサーバでキャッシュされている可能性がありますが、ネガティブキャッシュと呼ばれるこの種のキャッシュの生存期間はSOAレコードの最後の行:minimumで指定されています。上記例であれば1日。気になるようであれば300秒とかに短縮しておきましょう)
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続いて、独自ドメイン名のアカウントを作成できます。特に後からでも追加できますので、ここでは[今はユーザーを追加しません]を選択します。
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次に、ドメインの目的とDNSのレコードチェックを行います。用途としては、ほぼ2択であり「(デフォルト)①Exchange、Lyncでサービス用のIDとして利用する」「②SharePointのWebサイトとして利用する」のどちらかになります。

ちなみに、ここで下の高度なセットアップを開いて[社内のメールボックスがOffice365で動作するようにセットアップ~]を選択すると、オンプレミスのExchange 2010とのハイブリッド構成用のコネクタの作成などがこの工程中で実施できます。
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DNSサーバに設定するレコードの一覧が表示されます。メールで利用するTXTレコード、MXレコードの値が.protectionのサブドメインの付く新しい値に変わっているので、前のバージョンに慣れていた方は入力ミスにご注意下さい。
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以前はここでウィザードは終了だったのですが、ここでDNSレコードがしっかり登録できたかどうかのチェックが終わらないと、セットアップが完了しないようになりました。以前もトラブルシュートの画面から設定を手動で確認することができたのですが、今回からは必須要件になったようです。

全てのレコードの設定が正しくないとエラーがでます。TXTとMXが正しく設定しているのに確認が取れないという場合は、おそらく手順1のチェックの際に取得した値をMicrosoft側のDNSがキャッシュとして保持していた場合のエラーなので、おとなしくキャッシュがクリアされる時間を待って再度確認します。

この工程ですが、チェックが完了していなくてもドメインの使用自体は既にできるようになっておりますので、お急ぎの場合は[閉じて後で戻る]などでも良いと思います。その場合、ドメインメニューを開いた場合のステータスが[セットアップが進行中]になります。そのリンクをクリックするとまたこのウィザードに戻る事が可能です。
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これが完了すると、ドメインが正しく追加されます。DNSの設定を確認したりドメインの目的を編集したい場合は、[DNS設定の表示]を開いて行います。
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余談ですが、また追加後の独自ドメインのステータスが[アクティブ]になりましたね。これ、以前のバージョンで、リリース当初は[アクティブ]だったのですが、途中からいつのまにか[確認済み]に仕様変更されていて、よくユーザーから「マニュアルの手順通りにやっても書いてある結果(アクティブ)にならない。どうしてだ?」と問い合わせを受けたものです…

Office 365 Small Business Premiumの独自ドメイン

特に、Small Business Premiumに関しては、専門の管理者外無くても構築・運用することが可能なように開発者側でケース毎のシナリオを多が用意され、セルフサービスにて解決が可能なように開発されております。

今回は、Small Business Premiumを実環境で利用する上で一番最初にやる必要があることが多い「自社ドメインの追加」について、実際の画面のイメージを交えながら解説していきたいと思います。

ドメインの追加は、[はじめに]ウィンドウと呼ばれる基本メニューの中の一番最初「電子メールアドレス」から実施します。
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まず、一番最初に[Office365の電子メールアドレスを変更しますか]と聞かれるので、[今すぐ開始]を選択します。次の画面では、具体的に追加しようとするドメイン名について聞かれますので入力し、[次へ]をクリックします。
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次に、そのドメインの用途として「①メールアドレスとして利用しているか」「②www.独自ドメイン名のサイトを持っているか。持っている場合は今のWebサーバをそのまま継続するか」について尋ねられます。ここでは、「①はい」「②はい。引き続き現在ホストされている場所に置きます。」を選択します。
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ちなみに、ここで「はい。ただし、Office 365 で新しい Web サイトを作成して置き換えます。」を選択した場合は、電子メールアドレスを切り替えた後に「一般向けWebサイト」で移行をしてくれと表示されます。結局、ここで何と答えても、後からOffice365でホストするように変更が可能です。
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これで、ようやくメインのドメイン追加プロセスに移ります。追加プロセスは主に5つのプロセスで行われます。
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  1. ドメインの所有確認
  2. Webサイト向けDNSレコードの生成
  3. 既存ユーザーのログイン名/電子メールアドレス変更
  4. 独自ドメインのログイン名/電子メールアドレスを持つ新規ユーザーの追加
  5. ネームサーバーの変更

早速[手順1を開始する]を選択し、追加プロセスに入っていきたいと思います。マイクロソフトがいくつかDNSホスティングサービスを実施している業者の手順を作成してくれているのですが、残念ながら日本の物はありません。[この件に対応してくれる人物がいます。]という選択肢を選んだ場合の表示内容が一番シンプルでしっかりまとまっているので、今回はそちらを選びます。
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TXTレコードまたはMXレコードを作成してくれというメッセージが表示されます。MXレコードは既存メールサーバへの配信が変わる可能性が有る(実際は、~.msv1.invalidという存在しないドメイン名なので理論的には悪影響は無いはずですが)ので、今回はTXTレコードで認証を行いたいと思います。bindのゾーンファイルを変更して、@(ドメイン名自身)のTXTレコードとしてMS=ms78940134を追加します。両側の” “はおまじないです。無くても別に認証は通ります。
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登録が完了したら、[今すぐ確認する]を選択します。タイミングが早すぎるとエラーがでますが、少し待つと認証できるかと思います。(デフォルトTTLの設定や既存でTXTレコードが有るかどうかにもよるが、数分~1日程度だと思います) これで、STEP1は終了です。
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さて、STEP2に移ります。
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STEP2は、既存(もしくは新しく移行する)Webサイトの設定情報をOffice365でホストされるDNSのレコードに反映させる作業です。最初に既存のWebサイトのアドレスを調べてきて下さいという内容が出ます。丁寧に、「私のサイトのIPか、静的IPでなければFQDNを教えて下さい」というサンプル文書が表示されるのですが、残念ながら英語です。
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調べたIPアドレス(もしくはFQDN)を入力します。ご丁寧に現在のDNSレコードを引いて、それと正しいかどうか見てくれるみたいです(そこまでわざわざやってくれるなら元から自分で検索して初期値として設定してくれればいいのに…とも思いますが)。これにより、wwwのCNAMEレコードとIPアドレスの場合は@のAレコードが、FQDNの場合はCNAMEレコードが裏で生成されます。
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STEP3は既存ユーザーのメールアドレスの変更です。
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既存のユーザー一覧が表示されますので、その中から電子メールアドレスを独自ドメインに変更したい物をチェックし、[更新]を押します。なお、この際に一緒にログイン名も独自ドメインに変更されます。
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STEP4は独自ドメインのメールアドレスを持つユーザーアカウントの新規追加になりますが、今回は既存で作ってあり、STEP3で変更済みのため新規では作成せず、[いいえ。~の電子メールを使用しているのは私だけです]を選択します。既存のメールサーバーを利用しており、まだそのアドレスを持ったユーザーをOffice365に作成していない場合は、メールの受信を継続できるよう、ここの段階で必ず追加する必要があります。
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最後のSTEP5は、ドメインのネームサーバをOffice365に変更するという一番大きい工程です。ここでミスしてしまうと、メールが受信できなくなったりWebサーバに接続できなくなったりかなり影響が大きいので、慎重に今までのSTEPが完了していることを確認してから実行しましょう。
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ここでも各種レジストラの設定情報が表示されますが、残念ながら[使用しているサービスが一覧にない]を選択します。ネームサーバー1、ネームサーバー2として記載のある ns1.bdm.microsoftonline.com / ns2.bdm.microsoftonline.com のアドレスをメモしておきます。
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前項でメモしたネームサーバーに、利用したい独自ドメインのネームサーバーを変更します。画面のイメージはお名前.comで実施した場合のイメージです。
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反映にはしばらく時間が掛かることがありますが、完了したら以下の様に処理完了の旨の表示が出るので、[完了]をクリックし、[完了しました。]をクリックします。
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これでドメインの追加は完了です。ドメインのステータスも、[確認済みの表示になります。]
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ドメイン名を選択し、[DNSの管理]から既存の設定を見たり、WebサーバーのIPアドレスを変更したり、新たなホストレコードの追加などが可能になります。
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Lyncインストール端末でLync Web App

たまにニーズがあるので書いておきます。

Lync会議に参加する際に、日頃利用しているLyncのクライアントではなく、Lync Web Appから接続したいということがあります。例えば、

  • 日頃利用しているアカウントではなく、ゲストとして会議に参加したい
  • マルチパーティのビデオ会議など、Lync Basicでは利用できない機能を利用して会議に参加したい

などの場合です。

普通に招待された会議のURLブラウザに貼り付けても、一瞬Lync Web Appの画面が開きますが、そこからインストールされているLyncが呼び出されて、ブラウザのウィンドウが閉じて代わりにLyncで会議が開始されてしまいます。
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そこで、ブラウザで接続する場合は、会議のURLの末尾に ?sl=1 を付けて接続します。

例えば、会議招集通知のURLがhttps://meet.lync.com/contoso/admin/ABCDEFGH だった場合は、https://meet.lync.com/contoso/admin/ABCDEFGH?sl=1で接続します。

これにより、ブラウザからLyncクライアントが呼ばれることなく、Lync Web Appで接続することができます。
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新しいLync Web App

新しいLync Onlineになって、ブラウザからアクセスする際のクライアント「Lync Web App」も新しくなりました。

従来は、IM、プレゼンスだけというかなり限定的な用途にしか利用できなかった為、ビデオ会議などの場合はLync Attendeeというクライアントを別途インストールして貰う必要があり、特に外部のユーザーなどに接続をお願いする際に障壁となっておりました。

今回のLync Web Appは、音声・映像はもちろんのこと、新規で加わった「マルチパーティのビデオの表示」や「OneNote会議ノートの使用」など、Office Professional Plusに含まれるフル機能版のLync 2013(≠Lync 2013 Basic)でないと利用できない機能までWebから利用することができます。

利用法は簡単です。OutlookのLync会議の招集通知や、会議開催中の右下の…メニューの「会議参加情報」からURLを取得し、そのURLに接続するだけで、Lyncクライアントがインストールされていない場合はLWAの画面が立ち上がります。
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ここでは、名前を入れてゲストとして参加するほか、既存のLync Onlineのアカウントを利用してフェデレーションで接続することもできます。今回は名前を入れてゲストで参加してみます。

デスクトップ共有・プログラム共有の為に必要なプラグインのインストールのチェックを前の画面で入れてましたので、そのインストールが始まります。
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プラグイン読み込みの警告とWindows Firewallの警告が出ますので、それぞれ許可します。
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これで、Lync Web Appで会議に参加することができます。2人しか居ないサンプルなので分かりづらいかもしれませんが、上のところにずらっと参加者がならび、5人分が自動で映像が表示されるようなマルチパーティ表示の会議に参加できているのがお分かり頂けるかと思います。
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Lync Web App、便利だと思いますので、是非皆さん活用してみて下さい。

OutlookからExchange Onlineに繋がらない

Outlook 2007→2010にアップグレードした直後や再セットアップを掛けた直後に、今まで利用していたExchange Onlineのアカウントに対してパスワード入力が求められ、正しい値を入れても受け付けられなくなる様な事象が発生することがあります。
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また、新規でセットアップしたOfficeに新規のアカウントを作成しようとした場合も、同じくパスワードの入力が求められ、プロファイルのセットアップが完了できない事があります。
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これは、Outlookが新しいOffice365の必須要件を満たしていない場合に発生します。(Windows Updateにより最新の更新プログラムが当たっている場合には発生しません) Office365向けの更新プログラムは、Outlook 2007の場合はKB2583910、Outlook2010の場合はKB2553248として公開されています。

このプログラムをインストールすることにより、新しいOffice365にも接続できるようになります。

テナントのアップグレードを実施される前に、管理者の方はOutlookの更新プログラムが当たっているかどうかを今一度ご確認されることをお勧め致します。

Office365でのパブリックフォルダの利用

Exchange 2013をベースとしている新しいOffice365では、パブリックフォルダの機能が提供されるようになりました。今回はその使い方について書きたいと思います。

まず、Exchange 2013になってシステム的なパブリックフォルダの実装が少し変わったのでそこを軽く説明します。

Exchange 2010では、パブリックフォルダを利用するためにパブリックフォルダ専用のメールボックスデータベースを作成する必要がありました。また、複製に関しても通常のメールボックスデータベースとは別にレプリケーションを構成する必要がありました。また、クライアントは複数のパブリックフォルダサーバが有る場合は自動的に負荷分散されて接続されるようになっておりました。
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Exchange 2013では、パブリックフォルダの利用に専用のデータベースは必要無くなりました。代わりに、通常のユーザーメールボックスが配置されているデータベース上に「パブリックフォルダーメールボックス」という物を作成し、その中でパブリックフォルダを構成します。このパブリックフォルダーメールボックスは、他のメールボックス同様にDAGの仕組みによって複製される為、システムの構成がシンプルにできるようになりました。

ただし、クライアントは常にActive側のみに接続されますので、負荷分散を構成するのはパブリックフォルダーメールボックスの収容設計で実装しなくてはならないという点は注意が必要です。

また、一番最初に作成されたパブリックフォルダーメールボックスは「第1階層」と呼ばれ、ツリー構造のマスターを持っている特別な物になります。(2個目以降は「第2階層」と呼ばれ、第1階層のツリー構造のコピーと、特定フォルダのコンテンツを含みます。)
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それでは、Office365からパブリックフォルダを利用してみたいと思います。まず、Exchange管理センター(前のバージョンではExchangeコントロールパネルと呼ばれていました)に接続し、パブリックフォルダーを開きます。
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[パブリックフォルダーメールボックス]のタブを開き、+で[パブリックフォルダーメールボックスの新規作成]を開き、第1階層用のメールボックスの任意の名前を入力します。今回は MasterHierarchy と入力し、保存します。
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次に、実際にデータを保存するフォルダを作成します。[パブリックフォルダー]のタブから、+を押して[パブリックフォルダーの新規作成]を開きます。今回は営業部用のsalesというフォルダを作ってみたいと思います。
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最後に、このフォルダに権限を付与します。Salesをクリックして右側のフォルダーのアクセス許可の[管理]を開きます。下の階層のフォルダには上位の権限が継承されますが、ルートには非表示で「既定」への「作成者(Author)」権限が割り当てられています。今回は一番上に作成するのでデフォルトでは誰も権限を持っていません。任意の所有者、編集者、閲覧者などの権限を適宜ユーザー/グループに対して付与します。
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これでサーバー側の準備は完了しましたので、クライアントから接続したいと思います。パブリックフォルダに接続できるのは、「Outlook 2007」「Outlook 2010」「Outlook 2013」もしくは「OWA(ブラウザーからのアクセス)」となっています。

Outlookから接続すると、以下の様に「フォルダー一覧」のメニュー(Crtl+6)の中にパブリックフォルダーが表示され、自由にサブフォルダを作成するなどの利用ができるようになっています。
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OWAから接続する場合は、以下の制約事項があります。

  • 通常の[メールと投稿アイテム]のフォルダのみ閲覧できる
  • 新規でフォルダは作成できない
  • アクセス権の設定変更はできない

OWAには「フォルダー一覧」のメニューは提供されていない為に、代わりにお気に入りからアクセスします。お気に入りの上で右クリックし、[パブリックフォルダーの追加]を選択し、パブリックフォルダー一覧が表示されますので、必要なフォルダを選択して追加します。
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組織の予定表やTODOなどはOWAからは見れないということになりますので、基本的にはOWAは閲覧専用として使って、メインはOutlookを使えということですかね。

オンプレミスのExchange 2013では、パブリックフォルダーを作成する際に、指定した(第2階層を含む)パブリックフォルダーメールボックスに作成するというオプションがあって、そこでサーバの性能や容量が足りない場合に負荷分散をさせるという構成が取れるのですが、今のところOffice365ではそのオプションがPowerShellからでも指定できない為、第1階層のパブリックフォルダーメールボックス上にしか作成できません。

サービスディスクリプションなどにもパブリックフォルダは○としか書いてないですが、この機能のままで考えると第1階層のメールボックスのクォータ容量である25GBまでが無償で利用できる、という事になるのでしょうか。調査中なので、また分かったら書きたいと思います。

なお、PowerShellを利用するとルートフォルダの権限を付与することができます。管理者(もしくは管理者グループ)に対してowner権限を付ける場合は以下の様なサンプルになります。

New-Mailbox -PublicFolder MasterHierarchy
Add-PublicFolderClientPermission "" -User admin -AccessRights owner
New-PublicFolder -Name sales
Add-PublicFolderClientPermission "sales" -User sales -AccessRights PublishingEditor

[未完]新しいOWAからの検索フォルダーの利用

Outlookを利用されたことがある方は、OWAで最初にメールボックスにログオンした際のフォルダツリーの中に、「未読のメール」「フラグの設定されたメール」などが無い事に気づきます。
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これらは、「検索フォルダー」と呼ばれ、事前に設定したある条件を元に、その検索結果を事前にインデックス化して高速に表示してくれる機能で、特に前述のような物は利用されている方も多いかと思います。

このフォルダを作成するには、Outlookのクライアントを使用します。キャッシュモードで検索フォルダーを作成した場合、インデックスがクライアントで実施される(サーバ側に設定されない)ので、キャッシュモードを一時的にOFFにして作業を行う必要があります。
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その後検索フォルダを→クリックして[新しい検索フォルダー]を選択し、条件を指定します。
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上部のお気に入りに入れたい場合はお気に入りに追加します。
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これでOWAでも検索フォルダが見えるように…なりませんでした。
無題

「RSSフィード」は作成されたので、Outlookからは正しく接続できているようなのですが、上手くいきません。従来のバージョンだといけたのですが…Outlookのキャッシュモードを使えば良いという話もありますが、ユーザーによっては結構クリティカルな問題でもありますね。

ただ、Outlookのオンラインモードだとそもそも検索フォルダは作成できるように見えますが、再起動すると消えてしまっているので、そもそも作成できていないのかもしれませんね。

ちょっと調べてみたいと思います。検索エンジンがFASTに変わって何か変わったんですかね?

【新機能】アドレス帳ポリシー(その2)

前回の投稿で、アドレス帳ポリシーを利用してグローバルアドレス帳(GAL)を分割する方法について書きました。Exchangeチームのblogに、Exchangeアドレス帳ポリシーの詳細が記載されておりましたので、その内容について少し触れたいと思います。

The Exchange Team Blog
Address Book Policies, Jamba Jokes and Secret Agents

まず、Office365ですが、作成できるアドレス帳の数に制限があるようです。Eプランのデフォルトの制限数は、以下の通りです。

  • グローバルアドレス帳:10
  • オフラインアドレス帳: 10
  •  アドレス帳ポリシー:10
  •  アドレス帳:40

※アドレス帳40という点が、大企業になると少し厳しいかもしれませんね。

また、Exchange Onlineで初めて実装された機能として、アドレス帳ポリシールーティングという機能があります。

これにより、従来は送信者が送信した時点で名前解決が行われていた物が、それぞれの受信者側のアドレス帳ポリシーに基づいて名前解決されるようになりました。自身のアドレス帳に無いユーザーは、外部から着信した際のようにメールアドレス付きで配送されます。

この機能を有効化するには、以下のPowerShellコマンドレットを実行します。(プレビュー版では開放されてませんでしたが、2/27にGAされた新バージョンではOKでした。)

Set-TransportConfig –AddressBookPolicyRoutingEnabled $True

この機能を実装することにより、アドレスグループをまたぐ配布グループの作成や外部連絡先の作成方法などにさえ気をつければ、かなりの精度でアドレス分割によるマルチテナントチックな利用ができそうですね。
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blogを少し変えてみました

Office365も新しくなったということで、blogの見た目も少し青っぽくいじってみました。ついでに、ドメインも検証用に取ったものを使って blog.o365mvp.com という、何とも恥ずかしいドメイン名に変えてみました。

折角頂いたMVPの名に恥じぬよう、少しでも皆様のお役に立てる情報を発信していければなと思っております。今後ともよろしくお願い致します。